受診は周囲が促す

女医

長く付き合うことも考慮

双極性障害はうつから発病するか、躁から発病するかで、受診までの期間に影響する傾向があります。躁状態の時は、本人が快適なので、自ら受診することはほとんどありません。一方、うつは苦しみに耐えられなくなってくると比較的速やかに受診する人が多いです。とはいえ、自ら進んで精神科を受診しようという人は、まだまだ少ないというのが現状です。どんな病気でも長引いたり、再発を繰り返せば社会生活に支障をきたします。双極性障害は、特にその影響が大きな病気です。それは、再発する率が高いことが第一の理由です。特に、躁状態の影響は深刻で、人間関係や家庭を壊し信頼を失って、経済面でも破綻することがよくあります。加えて、初期段階では、躁が繰り返されても本人は気づかず、周囲も病気のせいだと感じていないことが多く受診が遅れがちです。社会生活の損失を少しでも食い止められるように、早期発見、治療が必要になります。躁状態が単に陽気でエネルギッシュ、快活な状態であるのは、あくまでも表面的なもので、そこには危うさや痛々しさが見え隠れしています。本人では気づきにくいため、周囲は病気に気づき受診させることが重要です。夜中に電話をかけてくる様子が度々見られたり、寝ないで動き回り、徐々に痩せていくというのも一つのサインです。ほかにも、急に高価で必要ないものを買い始めたり、無計画なことが目立つようなら注意しなければなりません。すべての行動が常軌を逸していて、活動的になるので、これらを目安に受診を勧めていくことが大事です。双極性障害は、再発を繰り返しやすい病気です。長く付き合っていくことも考えながら、治療を進めていく必要があります。気持ちが高ぶり、元気になりすぎてしまう躁状態であれ、落ち込み、ふさぎ込んでしまううつ状態であれ、再発は本人の人生や仕事に対して、マイナスの影響を及ぼします。再発を防ぐことは、本人はもちろん、家族や職場にとっても大切なことです。そのために役立つ治療法が、心理教育とモニタリングです。心理教育は、本人が自分自身の病気を上手に管理し、躁状態やうつ状態があってもうまく生活していくために、自ら病気を学び、再発防止策を身につけていきます。一方、モニタリングは、自分の状態や様子を、自分自身で観察して記録することです。これらには、本人の取り組みとともに家族や職場、両方の協力が必要です。再発を防ぐことができれば、本人は安定して働き、活躍し続けることができます。心理教育やモニタリングは、双極性障害という診断がされた後に、主治医による治療やリハビリテーションの一環として行われます。医療機関によっては、リワークプログラムとして行われることもあるので、集団の精神療法として、10回から20回程度行われることも多いです。一方で、マンツーマンで行われるスタイルもあるので、受診先に確認することが大事になります。時に、復職するタイミングや復職して働き始めた後に、現状の様子を互いに確認していく目的で、産業医などにより簡易的にモニタリングなどが行われることもあります。リワークプログラムは、どの病院でも行われているものではないので、受診前に確認が必要です。

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